借金をしてでも止められない、ルーレットなどのギャンブル依存症の怖さ

2018年7月、カジノを含む統合型リゾート(IR)実施法案が成立しました。カジノ法案とも呼ばれるこの法案が成立したことにより、日本でもラスベガスのような合法的に賭博をおこなうことができる施設が作れるようになります。

大きな経済効果が見込めると期待されていますが、ギャンブル依存症になる人が増加するのではないかとの懸念もあります。

カジノとはどのような場所なのか

カジノという言葉を聞くと、きらびやかな建物と豪華な衣装で着飾った客たちというような、海外映画などに登場する華やかなイメージを思い浮かべる方が多いことでしょう。実際、ヨーロッパなどの格式の高いカジノによってはドレスコードが定められていることもあるので、なんとなく庶民には縁遠い世界の話のように思えるかもしれません。

日本で代表的なギャンブルといえばパチンコですが、これらは法律上では賭博として扱われることはありません。一方カジノでは、自分のお金を賭けてゲームをするので、れっきとした賭博行為がおこなわれていると言えるでしょう。

これまで、カジノよりも気軽に、誰でも行けるパチンコのほうが依存性が高いとして問題視されていましたが、カジノ法案が成立したことでさらに問題が増えるのではないかと心配されています。

カジノの花形、ルーレット

カジノでおこなわれるゲームにはいくつか種類があります。

トランプゲームやスロットマシンを利用したゲームなどが挙げられますが、中でもルーレットはカジノの女王とも呼ばれており、カジノの醍醐味とも言えるゲームです。

回転する円盤に球を投げ込み、落ちた場所を当てるだけの単純なルールということもあり、初心者でも気軽に取り組むことができるゲームです。もし日本でこの先カジノ施設が作られた場合、間違いなくルーレットも導入されることになりますが、簡単に始められてしまうだけに、のめり込んでしまう人が増えることも予想されます。

ギャンブル依存症の実態

日本では、パチンコ以外にも、競艇や競馬などのお金を賭けるゲームが盛んにおこなわれています。節度を守って楽しむのなら問題ありませんが、度を越すと生活に支障をきたすようになります。病的なまでにギャンブルにこだわり、止めたくても止められなくなってしまう状態のことをギャンブル依存症と言います。

依存症にまでなってしまう人は、日本でも決して少なくありません。ギャンブル依存症の怖さは、本人も止めたいと思っているのに、どうしてもギャンブルをしてしまう衝動を抑えられないという点です。一度大勝した快感が忘れられないという人もいれば、当たるか外れるかはもはや重要ではなく、ギャンブルをしなければという強迫観念だけで賭け続ける人もいます。

一度依存症になってしまうとそこから抜け出すことは難しく、治療にも長年かかる場合がほとんどです。

借金がどんどん増えていく

冷静になって考えてみれば、ギャンブルで勝ち続けることなど不可能だということが分かります。負けが増えてくるにつれて、当然手持ちのお金も減ってきます。ギャンブル中毒になっていない人なら、このあたりでやめとこうと判断することができますが、依存症になってしまった人は、それでもギャンブルにお金を注ぎ込むことを止められません。

生活費を削ったり、消費者金融からお金を借りたりして、ギャンブルのためのお金を捻出しようとするのです。中には、借金が800万円を超えてもなお、パチンコに通うのがやめられないという人までいます。

生活の中心がギャンブルをすることになってしまうと、自分の意思ではそこから抜け出すことができない状態になってしまうのです。

依存症になりやすい人とは

ギャンブル依存症になるのは、女性も男性も変わりません。また、年齢もまちまちで、特に女性の場合は高齢になってからギャンブルにはまってしまう人が多いようです。つまり、ギャンブルをする誰もが依存症になる可能性があると言えます。

大金を賭けていなくても、ほぼ毎日のようにパチンコに通っていたり、競馬をしすぎて家族や友人と疎遠になっていたりする人は、すでにギャンブル依存症の可能性があるかもしれません。また、今はギャンブルに全く興味がなく、自分は大丈夫だと思っている人も注意が必要です。

真面目に働いてきた会社員が、ある日たった一度だけやってみたスロットにはまってしまい、それ以来給料の全てをスロットにつぎ込むようになってしまった例などもあります。

依存症にならないためには

依存症を未然に防ぐ手立ては、個人レベルではあまり有効なものがないのが実情です。ただ、すでにうつ気味だったり、精神的に参っていたりするときにギャンブルを始めてしまうと、ストレスのはけ口としてやり続けてしまい、病状をさらに悪化させてしまう傾向があります。

そのため、精神的な不調を抱えている場合は、パチンコや競馬などには手を出さないようにするのが望ましいでしょう。

また、ギャンブルをやっている途中で「自分はこのままだと依存症になってしまうかもしれない」と感じた際には、とにかくしばらくギャンブルから離れることが重要です。依存症は、やり続けるほど高額を賭けるようになっていくのも特徴の一つなので、そのまま続けていれば経済的に破綻を迎えてしまうことになります。

仕事に力を入れたり、友達と一緒に遊ぶ機会を増やしたりして、実生活の充実を図ることが大切です。

自分や家族が依存症になってしまったら

ギャンブル依存症は、れっきとした病気として認められているものです。放っておくとどんどん悪化していきかねないので、精神科や心療内科、カウンセラーの手助けを求めることをおすすめします。依存症になってしまった人たちは、どうにかしてギャンブルを止めたいと思って苦しんでいる人がほとんどです。

ストレスによってその他の精神病を併発してしまう前に、早期の治療をおこないましょう。また、依存症の家族がいる家庭では、依存症になった本人だけではなく、その周りの人もさまざまな苦悩を抱えている可能性があります。

本人に治療を聞き入れてもらえなかったり、ギャンブルのためのお金を催促されたりしているうちに、家族の方が病んでしまう場合も少なくありません。依存症克服のためには家族のサポートが必要になりますが、その家族に対するケアも忘れてはいけません。

依存症の家族のことで悩んでいるのであれば、まず自分がカウンセラーのところへ行って相談してみるのも一つの手です。